2009年09月29日

凶悪事件、監視社会、PTA

以前、犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (浜井 浩一/芹沢 一也  光文社新書)という本に触れましたが、まだ読んでいないこの本に関して詳細な感想が書いてあるサイトを見つけました。

浜井浩一、芹沢一也『犯罪不安社会』1
浜井浩一、芹沢一也『犯罪不安社会』2
浜井浩一、芹沢一也『犯罪不安社会』3
浜井浩一、芹沢一也『犯罪不安社会』4
浜井浩一、芹沢一也『犯罪不安社会』5

特に重要と感じたのは、1の「客観的統計からは治安悪化はまったく認められない」という部分、「2年前と比較して犯罪が増えたと思いますか?」という2006年アンケートの結果、2の「犯罪者は理解不能(「理解できない」というよりも「理解すべきでない」という感じか)な恐怖の対象となり、社会は犯罪者を憎悪するようになった。」というあたり、3の「小学生が殺害される事件」の統計です。ちなみに、この統計によると、未遂を含んで小学生が殺人事件の被害者となった件数は、1976年の100件から2006年には27件に減少しているそうです。以前見た犯罪白書と併せて考えると、この27件の大部分は児童虐待によるものでしょう。つまり、「知らない人」よりも危険なのは「よく知っている人」なのですね。5では、保護者の過剰防衛による悪影響がアメリカの事例をひいて述べられています。「いかのおすし」問題の本質を考える上で重要なことかもしれません。

一方、この本の著者である芹沢一也氏が運営しておられるブログにも、いくらか参考になる記事がありました。

伝統芸能的な監視批判の無効性
直接「いかのおすし」と関係はないのですが、監視カメラを多くの人が望んでいるという統計が興味深いものでした。「いかのおすし」も、実に多くの人が「これはいいことだ!」とばかりに子どもに教えようとしています。誰もその害を感じていないわけです。ここに、「いかのおすし」の難しいところがあります。「だからOKじゃない」とは、私にはけっして言えないのですから。

死刑について思うこと
こちらはさらに関係の低い「死刑」に関するエッセイですが、「殺人認知件数」に関する部分が、やはり「いかのおすし」が「神話」の上に成り立っていることを伺わせてくれます。

PTAって一体……。川端裕人「PTA進化論」@
PTAって一体……。川端裕人「PTA進化論」A
これは、「いかのおすし」を推進する側に回ることがある(幸い私の息子の学校ではそうではありませんが)PTAに関するエッセイです。PTAの奇妙なところについては私もかねがね思うところがあるのですが、現在は実態をもうちょっとよく見てみようと考えているところです。ひょっとしたら、「いかのおすし」への手がかりが今後、こんな方面から見つかるかもしれません。

このSynodos blogというサイト、ちょっと違和感のあるところなのですが、今後も情報が出てくるかもしれませんので、もうちょっと読み込んでみようかと思っています。

今回も備忘記事でした。
posted by 松本 at 12:58| Comment(2) | TrackBack(1) | 参考資料 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トラックバックありがとうございました。
「いかのおすし」という言葉、初めて知りました。
用心することは大切ですけど、なんだかヒステリックすぎるのではないかと感じますね。
年に約600人が殺されているそうですが、そのうち加害者が家族なのが4割、顔見知りによるものが9割です。
家族の場合、母子心中や介護疲れによる殺人が多いそうです。
見知らぬ人を心配するよりも家族のほうが大変なわけです。
『犯罪不安社会』をぜひお読みください。
Posted by at 2009年10月01日 16:54
円さん、コメントありがとうございます。ブログに書いておりますが、「いかのおすし」の強調のされすぎはちょっと度を越しているように感じます。何事もバランスが肝心と思いますので、一方だけに偏った教育はよろしくないかと。ご推薦の本も、機会を見つけて読ませていただきたいと思います。
Posted by 松本 at 2009年10月01日 23:49
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